在留資格認定証明書交付申請(入管法第7条の2)

 在留資格認定証明書は、日本に入国しようとする外国人が、入国目的の在留資格に該当していることを予め認定するものです。

「在留資格認定証明書」とは
外国人の入国審査手続きの迅速化・簡素化を図る為、日本に入国しようとする外国人について、入国目的が入管法で定める在留資格に該当し、上陸許可基準に適合していることを、法務大臣があらかじめ認定したことを証明する文書で、この在留資格認定証明書の審査を「入国事前審査」といいます。 在留資格認定証明書は、平成2年施行の改正入管法により導入されたものですが、入国事前審査には、他に「査証事前協議」linkiconというものもあり、在留資格認定証明書交付申請件数が、入国事前審査処理件数全体の大部分を占めています。
在留資格認定証明書の性質・・・在留資格認定証明書の交付を受けることは、在留資格の付与を意味しているわけではないし、在留資格の付与を約束されているわけでもありません。 また、入国の為の要件となっているわけではありません。

在留資格認定証明書により証明するもの tolink

 在留資格認定証明書により「活動の真実性」「在留資格該当性」「上陸許可基準適合性」が証明されます。 入国・上陸する前にこれらについて審査を受け、要件に適合していると認められる場合に「在留資格認定証明書」が交付され、上陸時に入国審査官に提示することによりこれらの立証があったものとして扱われます。

「活動の真実性」・・・申請しようとする日本での活動が偽りのものでないこと。 偽りその他不正手段により上陸許可を得た場合には在留資格が取消され、これが退去強制事由に該当し強制送還される場合があります。
「在留資格該当性」とは、日本では単純労働者や移民を受け入れる政策をとってはいないので、入管法に定められた在留資格のどれか一つの活動を行うことを前提として外国人の上陸・在留が許されます。 よって、日本に上陸して行おうとする活動が在留資格のいずれかに該当するものでなければならないとするものです。
「上陸許可基準適合性」とは、日本で行おうとする活動の在留資格には一定の要件(基準)が設けられていますので、その要件(基準)に適合していなければならないというものです。 たとえば、日本で翻訳や通訳の仕事に従事しようとする場合は「人文知識・国際業務」の在留資格に該当します。 この在留資格の基準に適合するには、3年以上の実務経験又は大学を卒業していること、日本人と同等以上の報酬が得られることなどの上陸許可基準を満たしていなければ上陸を許可されません。
なお、「外交」、「公用」、「教授」、「芸術」、「宗教」、「報道」、「文化活動」、「短期滞在」、「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」、「定住者」の在留資格で上陸する場合には、上陸許可基準適合性はありませんので、「在留資格該当性」の要件を満たせばよいことになります。

※下図の●印の在留資格をクリックすると、その在留資格のページへ移動します。

在留資格体系

在留資格認定証明書の返納・再交付

在留資格認定証明書の返納・・・在留資格認定証明書交付時にはなかった事実が交付後に判明し、上陸の為の条件(在留資格該当性、上陸許可基準適合性、活動の真実性、上陸拒否事由非該当)に適合しなくなったような場合には、在留資格認定証明書交付処分は取り消され、在留資格認定証明書を返納させられます。

在留資格認定証明書の再交付・・・交付された在留資格認定証明書を毀損、汚損、紛失、滅失した場合には、再交付を申し出ることができます。 

在留資格認定証明書の性質(速やかな査証(ビザ)の発給と容易な上陸許可)

「在留資格認定証明書」の交付を受けた外国人は、活動の真実性、在留資格該当性及び上陸許可基準適合性については立証されたものとして扱われるので、①在外の日本国大使館・領事館などに提示すれば、速やかに査証(ビザ)が発給され、②日本に上陸し審査を受ける際に、この証明書を提示すれば、上陸条件に適合していることの立証ができ、容易に上陸許可が得られます。 なお、「在留資格認定証明書」は、入国しようとする外国人が上陸拒否事由に該当している場合には原則として交付されません。

<参照リンク:上陸特別許可>

「在留資格認定証明書」は、査証(ビザ)取得を保証するものでない。

在留資格認定証明書は、上陸のための条件に適合していることを立証する資料の1つに過ぎません。「在留資格認定証明書」の注意書きには次のような記載があります。

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「本証明書は、上陸許可そのものではなく、本証明書を所持していても、在外公館において査証を取得していなければ上陸を許可されません。」
「本証明書は、上陸許可を保障するものではなく、他の上陸のための条件に適合しない場合又は事情の変更があった場合は上陸を許可されないことがあります。」

在留資格認定証明書による上陸手続のながれ

 外国人を受入れようとする場合などは以下のような流れで入国手続を進めます。

①在日関係者(代理人)による在留資格認定証明書交付申請
外国人を受け入れようとする日本国内企業・団体の職員や日本に居住する親族など代理人が本人に代わって地方入国管理局・支局・出張所に申請するのが一般的です。
また、入管協会、国際研修協力機構の職員、弁護士、行政書士で地方入国管理局長に届け出た者は、申請取次ぎをすることが認められています。
 ↓
②地方入国管理局による審査・・・在留資格認定証明書の交付を受ける。  
 ↓
③外国人へ在留資格認定証明書送付 
 ↓
④外国人が在外日本大使館・領事官へ査証発給申請・・・査証発給を受ける。  
 ↓
⑤上陸申請
在留資格認定証明書の有効期間は3か月で、交付から3か月以内に上陸の申請をしなければ無効となります。 ※査証の有効期限ではありません。
在留資格認定証明書の注意書きには以下のように記載されています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「本証明書は、上記の年月日(交付年月日)から3月以内に査証と共に入国審査官に提出し上陸の申請を行わないときは、効力を失います。」

「短期滞在」「永住者」の在留資格は、在留資格認定証明書交付はありません。

 在留資格認定証明書は、就労その他長期滞在目的とする場合に交付されるものなので、「短期滞在」には交付されません。 よって、査証免除国以外からの「短期滞在」を希望する場合は、在外日本大使館・総領事館で直接査証交付の申請をしなければなりません。 また、日本は移民を受入れない政策なので、「永住者」を受入れる制度はなく、上陸に際し「永住者」の在留資格を付与することはありませんので「永住者」の在留資格認定証明書は交付されません。 「永住者」は、「永住者」以外の在留資格で在留する外国人で一定条件を満たす者について在留資格変更によって許可されます。

在留資格認定証明書が不交付となった場合

 在留資格認定証明書が不交付となった場合は、活動の真実性、在留資格該当性、上陸許可基準適合性について入国管理局が疑義をもっていると思われます。 不交付となった場合には、不交付通知に記載された理由を確認したり、入国管理局に直接理由を尋ねるなどして、不交付となった理由を解明し、補充すべき立証資料などを揃えて再度交付申請することになります。

不交付となった場合に備えて・・・一旦提出した申請書類は返却されないので、不交付となった場合に備えて、再発行が難しい書類については原本還付請求をし、外国から取り寄せる書類などはあらかじめ複数用意しておく方がよいです。 また、不交付となった場合に申請書類を再検討できるようコピーを取っておいた方がよいでしょう。 再申請するときは、前回の申請書類との整合性がないと、さらに疑義をもたれる場合もあるので注意が必要です。

「査証事前協議」・・・在留資格認定証明書によらないで査証を申請する方法 tolink

 「入国事前審査」には、「査証事前協議」と呼ばれるものがあります。 査証発給は外務省所管で、上陸・在留許可は法務省所管なので、この両者の調整を図るため査証を発給するためにもたれる協議です。
 就労その他中長期の日本滞在を目的とする場合で、「在留資格認定証明書」を受けないで査証を申請するには
①査証発給を希望する者が在外の日本大使館等へ査証発給の申請をします。
②これを受けた大使館は日本の外務省へ査証発給の是非を進達し
③外務省から法務省入国管理局へ事前協議されます。
④就労場所などを管轄する地方入国管理局で事実調査を行い法務省入管局へ報告し
⑤外務省へ回答されるという手続を経て
⑥査証発給の是非を判断します。
なので、査証発給までに長期間かかる為、あまり利用されておらず、在留資格認定証明書の交付を受けてから査証発給申請を行うよう行政指導されることもあるようです。

 申請取次制度による許可を受けた行政書士は、在留資格認定証明書交付申請手続き業務を受任しますが、在留資格認定証明書交付申請時点において「申請人本人」又は「その代理人」が日本に滞在している場合に限られます。

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