再入国許可(入管法第26条)

 在留外国人の方は、再び入国する意思を持って出国する場合には「再入国許可」を受ける必要があり、定められた期間内に再入国しなければなりません。

 在留外国人で海外出張、旅行、知人訪問などの目的で日本を一時的に出国し、在留期間満了の日以前に再び入国しようとする外国人は、出国前に、「再入国許可」を受けなければなりません。 この手続をしないで日本を出国してしまうと、在留期間内であっても、再入国ができなくなります。
本来外国人は、本国へ帰国することを前提として在留している為、在留資格を持って日本に在留していても、一旦日本から出国してしまえば、もっていた在留資格・在留期間が消滅してしまいます。 再び外国人が日本へ上陸しようとする場合には、査証を取得し、在留資格・在留期間の決定を受ける上陸手続を経なければなりません。 しかし、日本に在留する外国人は、再入国許可を受けることにより、再入国する際に、査証や在留資格や在留期間の決定を受けることをしないで、簡便な上陸審査手続きによって上陸を許可することができることにしています。

再入国許可の種類

 再入国許可には、再入国許可の有効期間内について1回限りの許可と有効期間内は何回でも出入国できる数次許可の2種類があります。 在留資格変更・在留期間更新の審査中の特例期間内(在留期間が経過してから審査結果が出るとき又は在留期間満了日から2月を経過する日のいずれか早い日までの間)は、1回限りの許可は付与されますが、数次許可は付与されません。 再入国許可は、通常旅券に再入国許可の証印をして許可されますが、旅券を取得できない無国籍者などには「再入国許可書」が交付されます。

再入国許可の性質・メリット

① この制度は法務大臣の裁量(許可を与えることができる)により許可されるものです。
② 再入国許可を受けて出国する場合には、同じ在留目的で再入国するときに査証を必要とせず、簡易な手続で上陸許可され、従前の在留資格で在留できます。
③ 出国中も在留期間は進行し、再入国したときに出国前の在留資格が継続するので、一定期間の在留継続が要件となる永住許可等を受ける場合に意味があります。

再入国許可の要件

 再入国許可の要件は
①正規の在留者(不法残留者・不法在留者でない)で相当期間日本に在留する者で
②在留期間の満了日以前に日本に再入国する意図を持って出国することです。

再入国許可を得て上陸する場合の審査は、旅券の有効性、上陸拒否事由の非該当性のみが審査されます。 (特別永住者については、旅券の有効性のみが審査されます。) よって、在留資格該当性については審査されないので、「日本人の配偶者等」の在留資格で在留している外国人が、出国中に日本人の配偶者と離婚が成立しても上陸は許可されます。 しかし、そのまま離婚成立の日から6ヶ月以上在留資格変更をしないでいると、在留資格取消処分を受け、出国しなければならなくなります。

上陸拒否事由に該当することになった場合・・・再入国許可を受けてから上陸拒否事由に該当することになった場合、出国し再入国する際には上陸拒否事由の非該当性を審査されますので、再上陸することはできなくなります。 例えば、「日本人の配偶者等」の在留資格で在留する外国人が、窃盗の罪により執行猶予付で1年を超える懲役の有罪判決が確定した場合、退去強制事由(刑罰法令違反者)には該当しませんので退去させられることはありませんが、上陸拒否事由(1年以上の懲役・禁錮等刑に処せられたことのある者)には該当する為、出国すれば上陸が認められなくなります。 この場合は、「上陸の拒否の特例」linkiconにより、あらためて再入国許可を得て出国する必要があります。

退 去 強 制 事 由
刑罰法令違反者tolink 4-2 活動資格対象(永住者・日本人の配偶者等などの身分資格は対象外):住居侵す罪、通貨・文書・有価証券・印章偽造、支払い用カード電磁的記録に関する罪、賭博、殺人、傷害罪、逮捕・監禁、略取・誘拐・人身売買、窃盗・強盗、詐欺恐喝、盗品に関する罪等の罪により懲役又は禁錮に処せられた者(執行猶予付含む)
上 陸 拒 否 事 由
1年以上の懲役・禁錮等刑に処せられたことのある者 日本又は日本以外の国の法令に違反し、刑の確定があれば該当し、執行猶予期間中・執行猶予経過した者、刑の言い渡し効力が消滅した者含む(政治犯除く) 

※ 退去強制事由は既に日本での活動している外国人についての規定であるのに対し、上陸拒否事由はこれから入国しようとする外国人についての規定なので、退去強制事由より上陸拒否事由の方が厳しい規定となっています。

<参照リンク:上陸拒否の特例>

再入国許可の期限と延長、取消制度

再入国許可の期限
 再入国許可有効期限は在留期限までで最大5年です。 例えば、在留期間更新と同時に再入国許可を申請し、5年の在留期間を付与された場合には、5年間有効の再入国許可が付与されます。 在留期限の残りが1年しかない在留資格で再入国許可申請をした場合には、1年の再入国許可が付与されます。 再入国許可期限内に入国できないときは、出国前の在留資格は消滅し、在外公館で新たな査証の発給を受けなければ入国できなくなります。

再入国許可の延長
■出国している外国人の再入国許可の延長・・・病気その他やむを得ない理由により再入国期間内に日本に帰国できない場合には、在外日本領事館に出頭して再入国許可の有効期間の延長許可を受けることができます。 再入国許可が延長されても、在留期間の延長はされませんので、出国前の在留資格の期限を越えて期間延長することはできませんが、延長の回数には制限がなく、1回の延長は1年を超えず、かつ、再入国許可の効力が生じた日から6年を超えない範囲内で延長の許可を受けることができます。
■在留資格変更・在留期間更新申請中の再入国許可延長・・・通常、再入国許可は在留資格の期限を越えて有効期間の延長はされませんが、在留資格変更・在留期間更新申請中の在留期間を超えて特例期間(在留期間が経過してから審査結果が出るとき又は在留期間満了日から2月を経過する日のいずれか早い日までの間)までは延長することができます。

再入国許可の取消(入管法第26条第7項)

 法務大臣は再入国許可を与えておくことが適当でないと認める場合、再入国許可を与えた外国人が日本にいる間に取り消すことができます。 取り消しできるのを「日本にいる間」に限定したのは、出国している外国人の再入国許可を取り消してしまうと、日本への再入国ができなくなり、それまでの在留資格・在留期間を喪失してしまうことになります。 これでは「出入国の公正な管理を図る」という入管法の目的に反し、外国人を不当に扱うことになってしまうので、このような規定をおいています。 

特別永住者の再入国許可期限の特例

 入管特例法の特別永住者についても出国し再入国する場合には再入国許可が必要です。 再入国許可有効期限は6年で、延長は1年を超えず、かつ、再入国許可の効力が生じた日から7年を超えない範囲内で延長の許可を受けることができます。

<参照リンク:特別永住者>

在留継続と永住者の在留資格

 再入国許可を取得して出入国する場合、出国→入国の期間は、在留が継続していると扱われますので、「永住者」の在留資格を取得する際の要件である「一定年数以上の日本在留継続」を満たすために必要となります。  この許可を受けないで出入国すると在留が継続していることにはなりませんのでご注意ください。

みなし再入国許可(法第26条の2)

 有効な旅券と在留カードを所持する外国人で出国後1年以内(それ以前に在留期間が満了するときは満了するときまで)に再入国する場合には、入国審査官に対し、在留カードを提示し、再び入国する意図を表明した書面を提出して出国するときは、事前に「再入国許可」を受ける必要がなくなります。 特別永住者については2年以内に再入国する場合は「再入国許可」は不要となります。

みなし再入国許可の対象外の外国人
1 在留資格取消手続き中の者
2 出国確認の留保対象者
3 収容令書の発付を受けている者
4 難民認定申請中の「特定活動」の在留資格を持っている者
5 日本の利益又は公安を害するおそれがある事、その他の出入国の公正な管理の為、再入国許可を要すると認めるに足る相当の理由があるとして法務大臣が認定する者(要するに、事前に再入国許可の審査をする必要がある者)

みなし再入国許可は期間延長はできないので、1年以内(特別永住者は2年以内)に再入国できない可能性がある場合には、事前に入国管理局で「再入国許可」を受ける事が必要です。 みなし再入国許可は、在留する外国人が短期間の出入国を行う際の手続きを簡素化する事を目的としているので、長期に日本を離れる場合には、事前に再入国許可の審査を受ける必要があります。

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